北海道千歳リハビリテーション大学からのお知らせ
世古准教授の論文が国際誌「Journal of the American Medical Directors Association」に掲載されました
理学療法学専攻 世古俊明准教授の論文が、老年医学分野におけるトップジャーナルのJAMDA【 IF:7.8】に掲載されました。
【掲載雑誌】
Journal of the American Medical Directors Association
【タイトル】
Preserved Lower Limb Muscle Mass Prevents Insulin Resistance Development in Nondiabetic Older Adults
【概要】
北海道壮瞥町のコホート集団を対象に、サルコペニア(加齢による筋肉量の減少および筋力の低下)が、糖尿病や動脈硬化性疾患の背景となるインスリン抵抗性に及ぼす影響を検討しました。結果、高齢期における下肢筋肉量の減少は、肥満とは無関係にインスリン抵抗性の進展のリスク因子であることが明らかとなりました。この傾向は特に女性で顕著でした。
【世古俊明准教授のコメント】
今後も増加が見込まれる、高齢者糖尿病者の多くが非肥満であることがわかっています。従来の肥満に対する予防戦略では糖尿病ハイリスク者を見逃す可能性や、ダイエットを推奨することによるサルコペニア・フレイルなどの弊害が懸念されるます。この問題に対して、高齢者の下肢筋肉量に着目した介入や評価は、高齢者糖尿病予防の新たな戦略になり得るものと思われます。
【論文情報】
Seko T, Akasaka H, Koyama M, Himuro N, Saitoh S, Miura T, Mori M, Ohnishi H. Preserved Lower Limb Muscle Mass Prevents Insulin Resistance
Development in Nondiabetic Older Adults, J Am Med Assoc, 30 December 2022 (In Press).
【論文URL】
https://doi.org/10.1016/j.jamda.2022.12.002
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