千歳リハ大 健康コラム
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2017.06.23 更新
さまざまな病気の予防につながる「禁煙」
タバコは慢性閉塞性肺疾患(COPD)の主な原因となっています。COPDは慢性の咳、痰、運動時の呼吸困難を主症状とし、現在20万人以上の患者さんが病院にかかっているといわれています。しかし、NICE study (Fukuchiら, 2000) といわれる国内の調査によると、約500万人の方が、COPDではあるのに病院にかかっていない状況と推定されています。
COPDにならないために、COPDの症状の進行を止めるために、「禁煙」がもっとも効果的です。禁煙したときから肺の悪化は止まります。なるべく早く禁煙することがCOPDの予防に最も重要です。
さらに喫煙は肺の病気だけでなく、「血管を硬くしてしまう」という非常に恐ろしい作用があります。心臓の血管が硬くなり詰まってしまうと「心筋梗塞」、脳の血管が硬くなり詰まってしまうと「脳梗塞」になってしまいます。
図は、さまざまな疾患に関する危険因子と死亡者数の関係を表しています。これを見ると、喫煙による死亡者数が第1位となっています。日本の死亡率の上位にあり続ける、悪性新生物(1位)、心疾患(2位)、脳血管疾患(4位)の原因に共通する原因の1つが「喫煙」です。
図は、さまざまな疾患に関する危険因子と死亡者数の関係を表しています。これを見ると、喫煙による死亡者数が第1位となっています。日本の死亡率の上位にあり続ける、悪性新生物(1位)、心疾患(2位)、脳血管疾患(4位)の原因に共通する原因の1つが「喫煙」です。
病気になってからリハビリテーションを行うのはもちろんですが、病気にならないように「予防」することはとても重要です。1つの対策がさまざまな疾患を予防することにつながる「禁煙」は、最も効率の良い「予防」なのかもしれません。
図.危険因子と死亡者数(Ikeda N, et al. PLoS Med, 2012より引用)
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